2024年のスタートにむけて

 新年から大きな災害と事故が発生し、不安な気持ちでいる方も多いかと思います。昨年は物価高騰に企業も個人も大きく悩まされ、その対応に追われた一年であったかと思います。

さて、2024年は、どんな年になるか。産業界においては、物流業界における「2024年問題」に直面し、これまでの「早く・安く・いつでも」といった物流についても見直しや再編が求められ、「スローモード」なモノの送り方や、時間や地域の不均衡をリバランスした物流など、こだわりの緩和や発想の転換がもとめられることでしょう。

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 必要なことは「変化に対応する」ということです。環境はいつも同じではなく、成功も持続的なものではありません。「変化するもののみが生き残る」というその通りの世の中に直面しているということです。だからこそ、成功体験に驕らず、先行きの不安に滅入ることなく、「いま」をまさに生き残るための「適応力」が試されているのです。

 特に、2024年は下記の3つの「A」に向き合いながら、ブレずに行動していくことが必要でしょう。

1,AIに負けるか?は不要

 昨年はChatGPTが検索サイトやアプリに搭載され、AIが身近な環境に触れるようになってきています。物を探す、整える、案を出すなど、これまで「誰かにお願い」していた作業が効率化されることで、劇的な生産性向上が見込まれると期待されています。

 一方で、このAIに対して嫌悪感や、何がメリットかを感じていない人もたくさんいるのも事実です。けれども、AIの精度と進化は目覚ましく、この2024年から2025年にかけては、猛烈な勢いであらゆる場面にAIが機能し始めることがやってくるでしょう。問い合わせや対応といった接客面から、事務作業の効率化まで、気がつけば人間が「イヤ」と思っていたことを文句一つも言わずやってくれる頼もしいシーンや経験を多くの人がするはずです。

 大切なことは、これらは「人間を代替」することはあっても「人間の存在を奪う」ものではないということ。能動的なクリエイティブやおもてなし、おもいやりといった、人間が人間たらしめるところの価値はますます見直されていくということです。

 AIは人間にとって「勝つか負けるか」といった視点は不要であり、能力やパフォーマンスの差に卑下する必要もないのです。うまく「使いこなす」ことが、AIと人間が共存していく中で生きていく唯一の道と言えるでしょう。

2,Am I right?(私正しいよね?)に振り回されない

 SNSが浸透、インフラ化することで、「他者の目」がきになる社会にはなりました。「映え」はその典型的なものであり、他人が自分の行動をどうみているのか、意識が年々強くなっているように思います。けれども、何をするか、どうやるかの最終的な決定権は「自分自身」にあるのです。

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 他人からどう見えるか、といったことを気にするなかでは、新たな驚きや感動をつくることはできません。「正しい行動をしているか」という自問自答を繰り返す暇があれば、「正しいかを確かめればいい」のです。

 何事もやってTryすることで、得るものが多くあります。他人を気にして平均的なものやサービスにならぬように、常に「自らを信じる」という自信をもって、何事にも取り組んでいくことが肝要です。

3,Action(行動)よりAdvance(前進)すること

 「行動することが正義」のような、とにかく「やることがいい」という風潮も広がってきたように思います。しかし、準備不足や経験不足のまま、ただ行動した中では、同じ失敗や、過去の失敗を繰り返すだけです。先人の失敗に学び、新たな「前進」に必要なことはなにか。

 行動すること以上に大切なことは「前進」し、積み重ねていくことです。準備不足のまま失敗することや、結果が至らないことを「仕方ない」と簡単に片付けるのではなく、事前に「やるべきことはあったか」「準備不足ではなかったか」そうした、自問自答こそが、次の時代への「前進」につながるのです。

変化を自ら起こす

さて、新たな年が始まるたびに、決意を新たにする人も多くいるかと思います。リスタートは大切ですが、いつまでも同じレベルでリスタートの回廊をぐるぐる回っていては、得るものがないまま、1年がまた過ぎてしまうことになります。

 例年と違う成果を確実に形にしたいのであれば、どんな時代であれ、「前進」し、「変化」を形にしていくことが必要です。生まれ変わるような大きな変化や、これまでのステージを上げるような展開のために、自社のモノやサービスを変えていくには、いい時代です。手段もたくさんあります。残りは、それらをどう使い、どう進めていくかです。

変化を着実に進めていきましょう。自ら変革を起こすもののみが、充実した1年の成果を得られる唯一の道です。

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