「値上げ」するほどアイシテル

迷宮入り螺旋階段

 世界中で猛威を振るう感染症の影響が続き、第二波ともいえる感染拡大が続いています。医療現場の逼迫や死亡者数が多く発生しないことが優先事項ではありますが、軽症であっても「陽性者数」が増えることは、人々にとって「不安」を増幅させるもの。

 GoToキャンペーンで旅行業界・観光業界を支えようとアクセルを踏む施策もあれば、「今週末は不要不急な外出を抑制して!」とブレーキを踏む施策も。ちぐはぐな指示がくれば、困惑するのは国民であり、企業であり、私達一人ひとりです。

航空会社はリストラの嵐

 こうした状況下で、景気が上向くわけがありません。いよいよ長期的な売り上げの回復が見込めないお店が「閉店」を決断するなど、吹雪の真っ只中になる前に撤退戦略を打ち出せる企業やお店はまだいい方。次の生き残りについて考えることのできる「前向きな後退」と言えるでしょう。かたや、政府の施策や景気が戻ることを期待する「不確実な」施策を期待するやり方は、投機と一緒。望まない答えがやってきたとき、当然有無を言わさず市場から強制退出を強いられることになるでしょう。

 いま、この不安定な時代に大切なことは「Cash is King!」です。

「ストーリー」≠「売上」の隔たり

 内需主導型で、生産年齢人口の増加が見込めない日本の将来設計の中で、「客数」に依存する「売上」至上主義を取り続ける理由はなんでしょうか。かつての高度経済成長の右肩上がりの売上とボーナスへの憧れでしょうか。はたまたバブル経済の再来で、経費が使い放題だった享楽の時代に戻りたいということでしょうか。地球資源は有限で、人の人生はやがて寿命を迎えて終わる。目の前では「衰退」が進んでいるのに、業界や地球規模の「統計」でスケールがあると勘違いし続けるのは、もう終わりにしましょう。

 私達は「欲しい物」を手に入れ、生活を豊かにし、心地よさが暮らしの充実につながる。そこには「数的」な要素が入る余地はないのです。商品の出会い方、買い方、購入後の価値に至るまで、一人を満足にできない商品やサービスが売れるのは幻想です。それは「たまたま」にすぎない。コロナ禍で何度と聞かされた「不要不急」という言葉の刷り込みに、消費者は気付いたことです。

「生活ってなんだろう」

「人生ってどうしよう」

 私達の生活を豊かにする商品やサービス。必要なものは「賢く」買いたい。欲しいものは「満足」したい。値引きや値下げは、これらと真逆な行為。これらがカタカナで語られるようになったことでSTM(Story Telling marketing)の本質をより理解し難いものにしているかもしれません。

人の間が「人間」

 欲望は「客観的」なものではなく、「美しい」ものである。しかるに、飲料・食品で最近特に語られるようになってきた「食べ合わせ」や「マリアージュ」は決して「数的に」表現できるものではありません。恋が直線的に進められないように、また、私達がモノやサービスを「愛する」には、「出会い」が必要なのです。

 「年収」でも「身長」でも「偏差値」でもない。

 「あなたが好き」に理由なんてないのだから。「本気」を伝える唯一の手段は「ことば」です。

私は、1億円積まれても、売らないわ・・・なんてね。

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